しゅんぎくの栄養・豆知識

2017年9月2日

春菊
独特の香りには、胃腸の働きを高めたり、タンを切って咳をしずめたりする働きのある成分が合まれていますが、そのほかにベータ・カロチン、ビタミンC、ビタミンB2、カルシウム、鉄分などを含んでいます。ほうれん草やこまつ菜と共に冬の代表的な緑黄色野菜ですが、ベータ・カロチンの含有量にかけてはほうれん草やこまつ菜を引き離し、一束分
(200g)を食べれば、およそ1日分のベータ・カロチンがとれるというくらい、たっぷりと含まれています。

栄養価の高いしゅんぎくは、茎が細く、葉は緑色が濃くて肉厚のものを選ぶのがポイントです。葉先がみずみずしくなくなると、ビタミン量も減ってくるので、新鮮なうちに食べましょう。

しゅんぎくの種類

大葉種

葉は縁の切れ込みが浅く、大きくて丸い。葉数は少ないが、葉肉に厚みがあり、淡白な味わい。トウ立ちが遅いので、長期の摘み取りができる。

中菜種

関東では主流の品種。葉の切れ込みが多くて深く、葉副はやや広い。「大葉種」ほどではないが葉肉も厚い。香りが強く、鍋料理に向く。

小葉種

葉の切れ込みは深く細い。香りは強いが葉肉は薄く、収量が少ないため、最近ではあまり栽培されなくなった。

しゅんぎくの栄養

カロチンの含有量が多い。カロチンは体内でビタミンAに変化し、皮ふや粘膜などを丈夫にして免疫力を高めたり、目の健康を保つ働きがある。ビタミンCや鉄分も多く含まれており、美肌や貧血予防に役立つ。

しゅんぎくの調理方法

アクの成分が少なく、下ゆでの必要がないことから、サラダなどで生食することもできる。香りや歯ざわりを楽しみ、栄養素をしっかりとるには、加熱しすぎに注意すること。アクの強いものはゆでた後、水にさらしてアク抜きをする。おひたし、和え物、てんぷらなどに。