ももの栄養・豆知識

2017年9月2日

もも
原産地は中国。日本での栽培は江戸時代末期から始まり、そのころ既にさまざまな品種が各地で栽培されていたといいますが、当時のももは果実も小さく果汁も少なかったということです。果肉の色で「白肉種」 と「黄肉種」に、熟期によって「早生種」、「中生種」、「晩生種」に分けられます。全国的に栽培は可能ですが、性質上盆地での栽培が適しています。

主な産地は、山梨、福島、長野、岡山、山形などで、中生種や晩生種が庖頭にならぶ7月中旬以降が、最も美味しく食べられる時期とされます。生食のほか、ジュースや缶詰、ジャムなどに加工されて出回っています。水溶性の食物繊維であるペクチンが豊富で、動脈硬化や高血圧予防にも効果的です。

ももの種類

白鳳

7月に出回るが、8月中旬頃味がのり、おいしくなる。肉質はやわ5かくジューシー。甘みに富み、酸味は少ない。

白桃

日本の代表品種で、日本固有の白肉種の大半は、白桃を片親にもつ。甘みが強く、酸味は少ない。肉質はち密で品質がよい。

黄金桃

黄肉種の大半が缶詰に加工されるのに対して、これは生食用。やわうかく、甘みも強い。別名ゴールデンピーチ。

蟠桃

中国原産。偏平でへこんだ形をしている。白い果肉で、果汁が多く、甘くねっとりとした濃厚な味わい。

ネクタリン

ももの変種。皮に毛がなく、つるりとしている。果実はももより小さく、甘みと適度な酸味を併せ持つ。

ソルダム

日米のすももの交配種。皮は青く、果肉は真っ赤。皮は熟しても赤くならない。
ほどよい甘みと酸味ともに味わえる。

ももの栄養

糖分が主成分だが、水溶性食物繊維のペクチンを含み、便秘解消やコレステロールを下げる働きもある。カリウムが高血圧予防に働くほか、ナイアシンが血行をよくする。また、ももの葉には消炎、鎮痛作用があり、民間療法では葉を湯船に浮かべると入浴すると、あせもに効くとされている。

ももの調理方法

生食することがほとんどだが、ゼリーにしたり、牛乳とゼラチンと混ぜてババロアにしても合う。白ワインやミントと煮ると、大人向けのデザートのコンポートになる。ももは、冷やしすぎると甘みが落ちるので、常温でよく追熟し、食べる1〜2 時間ほど前に冷蔵庫で冷やすだけでよい。